★葬場勤行について

最後の日常勤行として正信偈を読誦

葬場勤行は、故人が常日頃、仏法者として親交のあった手次寺(てつぎでら)の住職その他の僧侶、ならびに親族、知人らと共に行う、最後の日常勤行です。したがって、この場合の勤行には、念仏者が朝夕読誦してきた、浄土真宗でもっとも基本的な聖典「正信念仏偈」と「高僧和讃」二首が依用されます。

本来、臨終、納棺、通夜の各勤行、ならびに葬儀当日の出棺勤行までは故人の自宅で行い、その後、葬列を組んで火葬場(葬場)に向かい、そこで葬儀(葬場)勤行を勤め、そのあと、いよいよ荼毘に付する直前に、火屋勤行を勤めていました。

しかるに近年、通夜、出棺、葬場勤行までを一括して会館などで行い、その後、火葬場に向かい、そこで火屋勤行を行うことになり、本来の形式とのずれが目立つようになってきました。しかし、形は変わろうとも、一つ一つの勤行の意味を正しく理解して、葬儀に臨みたいものです。

 

会館の広さ、設備等々の違いにより列席者の椅子の向きも様々な配置が見られます。ご遺族の心情からお参りに来られた方のお顔を拝見したいという希望を聞く事もありますが、立礼答礼する必要はありません。葬儀は僧侶だけがするものではありません。会葬者全員が儀式の執行者ですし、お勤めなのですから挨拶する必要がないのです。遺された一人一人が仏法に出遇う場であり、挨拶する場所ではないから必要ないのです。儀式中に挨拶出来ない訳ですから、出棺前に遺族代表者よりご挨拶があるのはそのためなのですね。