★納棺について

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湯灌(ゆかん)といって、

お湯で清めますが、

最近はアルコールで

拭く事も多いようです。

ご遺体は、

念珠と門徒式章を

かけます。

その際に、いわゆる

三角巾・六文銭などの

旅装束や巡礼装束は

着せません。

死装束、

こうした死出の旅

という発想は、

中陰(生まれ変わる)という思想と

十王信仰が背景にあります。

浄土真宗では、

本願力によって、

阿弥陀如来の

お浄土に還ることが

約束されていますから、

死出の旅に

出る必要もなければ、

​裁判を受けることも

ありません。

旅費の六文銭や

死装束は

したがって、

必要ないのです。

遺体の上には南無阿弥陀仏を

真ん中にして左右の各二行に、

納棺が済んだら

其仏本願力、

自致不退転

(『無量寿経』巻下「往覲偈」)

の御文を記す尊号

をおさめます。

聞名欲往生、

皆悉到彼国、

これは葬儀が昔は

御本尊のない野辺(のべ)

で行われた際に

御本尊の代りをつとめた、

その名残です。

この六字尊号を

納棺尊号(棺書、棺文)

といいます。

礼拝の対象は

阿弥陀如来であって

ご遺体では

ありません。

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粗扱う扱う

ということではなく、

ただ礼拝の対象と

しないということです。

しかし現実には、

納棺前も

出棺前などに

お別れする時や

会葬者が見送る場面など、

合掌したとしても

それは人情として

そうですが、

当然のことです。

このときに

故人に対して

礼拝しているのではなく、

今は浄土に往生し

阿弥陀さまと同じ悟りを

得られた故人に対して、

南無阿弥陀仏の

ご本尊に対して

合掌礼拝している。

このことを

はっきりさせるために

尊号を納棺します。

ですから、

ありません。

守り札でも

送り状でも

(なければ錦織の棺覆い)

棺には七条袈裟

をかけます。

最近は

豪華な棺も

見かけます。

かけない場面も

ですので、

見受られますが、

棺の仕様などよりも

お袈裟を

かける行為が

尊いのです。

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昔、坐棺(ざかん いわゆる棺桶)

だった時代は、

遺体が仏壇の方に

向くように棺を

安置したそうです。

したがって修多羅

(しゅたら 七条袈裟に

つける長い組紐)も、

お勤めする

導師の七条袈裟・

修多羅と同じく

会葬者の方から見える

ようにかけました。

坐棺つまり遺体を

横に寝かせず

袈裟衣を着けた

座らせるのは、

僧侶とみなしている

とお聞かせただいた

事があります。

まさに息を止めども

阿弥陀如来に

手を合わせている

姿をとらせてきた

のでありましょう。

尊いことであります。

なお棺上に小刀などを

置く必要はありません。

これは、小刀が

錦の袋に入り、

袋の組紐が

ちょっと修多羅に

似ているので

代用したことから

始まったのでは

ないでしょうか。